ベイルート(レバノン) - 少なくとも中国代表チームにとっては、この時をほぼ1年待ち続けていた。日本との再戦だ。 2024年2月25日、中国はFIBAアジアカップ2025予選のWindow1で東アジアのライバルに敗れた。そして、2025年2月20日19時30分(GMT+8)、中国・深圳の深圳スポーツセンターで再び激突する。試合を観戦するためのポップコーンの準備をしておこう。
これは、中国にとって“約90年ぶり”にFIBAアジアの主要大会で日本に敗れた試合だった。
なぜこの試合が注目されるのか?
昨年の試合は、すでに白熱の展開だった。日本は序盤の2桁ビハインドを跳ね返し、逆に終盤には2桁リードを奪取。それでも試合終了間際、中国の猛追でそのリードを3点差まで詰められながらも、ホームの満員の観衆の前で勝ち切った。 これが、日本にとってFIBAアジアの主要大会で中国に勝利した“約90年ぶり”の試合となったのだから、次の一戦が盛り上がらないわけがない。
さらに、今年後半にはFIBAアジアカップ本戦も控えている。日本はすでにサウジアラビア開催の本大会出場を決め、韓国と並び最多出場国となった(韓国はまだ予選突破を決めていない)。一方の中国は、まだ本大会の出場権を獲得していない。
FIBAアジアカップ最多出場国(20大会以上出場)*
No. | チーム | 出場回数 |
1 | 韓国 | 30 |
2 | 日本 | 30** |
3 | フィリピン | 28** |
4 | 香港、中国 | 27 |
5 | インド | 26 |
6 | チャイニーズ・タイペイ | 25 |
7 | マレーシア | 24 |
8 | 中国 | 23 |
*2025年アジアカップ予選WIndow2終了時点 **は本大会出場権獲得済み
日本戦で勝てば、中国はアジアカップ出場に向けて大きく前進する。 そして、このWIndowで中国が日本にリベンジを果たせるかもしれない3つの理由がこちら。
中国がリベンジできる3つの理由
1. モチベーションが違う
この試合にかける中国の意気込みは十分だ。
リベンジを果たすこと。 アジアカップ出場に一歩近づくこと。 深圳の熱狂的なファンの前で戦うこと(これまでもそうだったし、今回もそうなるはず)。
日本も無敗記録を守り、パリでの楽しい夏の勢いを維持したいはずだが、すでに前回のWindowでアジアカップ本戦出場を決めている。 今回の再戦では、中国の方がほんの少し有利かもしれない——そして、時にはその“ほんの少し”が勝敗を分けることもある。
2. フレッシュなチーム
中国のチーム状況は、前回の対戦時とは大きく変わっている。 かなり大きな違いだ。
まず指揮官が交代し、Sasa Djordjevicに代わり、昨年11月のWindowでチームを無敗に導いたGuo Shiqiangがチームを率いる。さらに、トレーニングキャンプのロスターを見る限り、選手構成にも変化がありそうだ。若い選手の起用が見られる。
Yang Hansen、Li Hongquan、Zeng Fanbo、Yu Jiahaoら若手の台頭も期待される。これに加えて、Zhou Qi、Zhao Rui、Hu Jinqiuといった実力者を融合させることで、日本に初黒星をつける可能性は十分ある。
3. 深圳の後押し
ホームでの試合はどのチームにとっても大きな後押しになる。これは2018年に予選のホーム&アウェー方式が導入されて以来、見られてきたことだ。だが、中国にとって今回のホームゲームは特別な意味を持つ。
彼らは熱狂的なファンの前でプレーするだけでなく、ここ深圳で戦う。深圳のファンはこれまで何度もその存在感を示してきた。U18女子アジアカップ決勝でもチームを後押ししたし、今年開催される女子アジアカップでも、タイトル防衛を目指す中国を全力で応援することは間違いない。そんな深圳の地で戦うことは、中国代表にとって大きなエネルギーとなるはずだ。
日本も最近の予選でホームゲームを3試合連続で満員にするほど、熱い雰囲気の中でのプレーには慣れているかもしれない。だが、スタンドのほぼ全員が自分たちのミスを願っているようなアウェー環境では、また違ったプレッシャーを感じることになるだろう。
中国はリベンジできるのか?
歴史的には、中国はこの対戦で圧倒的な優位を築いてきた。しかし、昨年の敗戦が示すように、もはや過去の戦績は関係ない。
試合開始を待とう。どのような結果にもなりうる。 この試合で中国は日本に追いつくことができるのか、それとも日本が再び勝利し、差を広げるのか。
FIBA