ベイルート(レバノン)– FIBAアジアカップ2025の予選が最終局面を迎え、Window3が間近に迫っている。
これは、どの選手が勝負どころで活躍するのかを目撃する絶好の機会でもある。特に、アジアカップ出場への望みをつなぐために絶対に勝たなければならないチームにとっては、まさに全力を尽くす戦いとなる。
Window 2で活躍した選手から、期待の若手まで、来週の試合で注目すべきプレイヤーを紹介しよう。 ※順不同
AJ Edu(フィリピン)
カイ・ソットが2025年シーズンの残りを欠場することが決まり、フィリピン代表にとっては苦しい状況だ。しかし、幸いにもAJ Eduが出場可能となった。
「カイジュウ」 と親交の深い2.08m(6'10")のセンターは、前回のWindowでも代表チームのメンバーに選ばれていたが、膝の負傷により試合には出場しなかった。しかし、今回は万全の状態で臨む。
彼はすでにカタールで行われたドーハ・インターナショナルカップに出場し、Tim Cone HCのシステムを理解する時間を得た。
かつてギラスユースで活躍したEduにとって、今回のWindow 3はFIBAバスケットボールワールドカップ2023以来のFIBA大会出場となる。
Mike Lewis II(カタール)
Mike Lewis IIは、Window 2でイランを相手にオーバータイムで劇的な勝利をもたらし、カタールのアジアカップ出場への希望をつなげた。
1.88m(6'2")のポイントガードは、残り6.4秒で決勝点を決め、最終的に78-77での勝利を手にした。この一勝は、単なる予選の一勝にとどまらず、チーム全体にとって大きな意味を持つものとなった。
彼らはWindow 1でイランに76-74で敗れていたが、今回は見事にリベンジを果たし、さらにカタール代表にとって19年ぶりのイラン戦勝利となった。この勝利は、FIBAバスケットボールワールドカップ2028開催国としてのチーム強化にも大きく貢献している。
Lewisは予選を通じて安定した活躍を見せており、1試合平均17.0得点、2.5リバウンド、3.5アシストを記録している。
DeMarco Dickerson (UAE)
DeMarco Dickersonは、Window 2のバーレーン戦でUAE代表の歴史に名を刻んだ。90-77での勝利を導いた彼は、FIBAアジアカップ予選史上初となるトリプルダブルを達成。16得点、15リバウンド、10アシストに加え、4スティールを記録し、華々しいデビューを飾った。
この快挙は、過去の大陸別大会予選においても非常に稀なもので、2020年にヨーロッパ大会予選でスイス代表Jonathan Kazadi(22得点・10リバウンド・10アシスト)と、2023年のリビア代表 Mohamed Sadi(24得点・9リバウンド・12アシスト・10スティール)に次ぐ快挙となった。
Window 3ではシリアとレバノンとの対戦が予定されており、デトロイト・ミシガン生まれのDickersonが再び歴史を作ることができるのかに注目される。
Pranav Prince(インド)
Pranav Prince はインド代表の中心選手の一人であるが、Window 2ではさらにギアを上げ、カザフスタン戦でチームを歴史的勝利に導いた。
この試合で、2.0m(6'7")のウィングはフィールドゴール成功率64%(7/11)で17.0得点、6リバウンド、7アシストを記録。チームを88-69の勝利に導いた。
この勝利は、インド代表にとってカザフスタン戦で約30年ぶりの勝利となった。また、プリンスは6スティールを記録し、FIBAアジアカップ予選の1試合最多スティール記録に並んだ。
Window 3ではイランとカタールとの対戦が控えており、彼の活躍がチームのアジアカップ出場の鍵を握ることになるだろう。
Li Hongquan (中国)
Ben Li is one young player that fans should look out for as the 23-year-old forward is expected to make his China debut in this week's window.
中国代表の新たな注目株、23歳のフォワード、Li Hongquan(ベン・リー)が今週のWindow 3で代表デビューを果たす見込みだ。
A product of NCAA D1 school Lehigh University, the Canadian-born pro has actually seen action for Team Dragon during the 2024 NBA Summer League but it's only now that he could make his FIBA debut after being included to their training camp roster.
カナダ出身でNCAAディビジョン1のリーハイ大学出身の彼は、2024年のNBAサマーリーグではチームドラゴンとしてプレーしたが、FIBA大会には今回が初出場となる。
彼は2023-24シーズンのCBA(中国バスケットボール協会)で上海シャークスに所属し、最成長選手賞(Most Improved Player)を受賞するなど、着実に実力を伸ばしている。
1.98m(6'6")の彼は、中国代表のウィングの層を厚くする存在として期待されている。現在3勝1敗の中国代表は、Window 3で本大会出場を決めることを目指す。
Matin Aghajanpour(イラン)
カタールの劇的な勝利の裏で見逃せないのが、Matin Aghajanpourの奮闘だった。彼の活躍が、ホームチームにとって厳しい試合展開を生み出した。
特に、試合終了間際の6.6秒にプレッシャーのかかる中で決めた3ポイントシュートは、試合を延長戦へと持ち込むシュートとなった。このシーンは、テヘランのアザディ・バスケットボールホールで行われたWindow 1での対戦を思い起こさせるものだった。
結果はイランの望むものとはならなかったが、それでも23歳の彼にとって忘れられない夜となった。この試合で31得点を記録し、3ポイントシュート成功率7/10という驚異的なスタッツを残した。これは現在の予選で2番目に高い1試合得点記録に並ぶものだ。
現在、イラン代表はグループEで3勝1敗の成績を残しており、Window 3ではインドとカザフスタンに連勝し、本大会出場を確実なものにしたいところだろう。Aghajanpourも、ドーハでの圧巻のパフォーマンスに続く活躍が期待される。
西田優大(日本)
Yudai Nishida wasn't even part of Japan's roster for Window 2 until Coach Tom Hovasse called him up to address their manpower woes brought about by injuries.
西田優大は、もともとWindow 2の日本代表メンバーには選ばれていなかったが、トム・ホーバスHCは怪我による補強で彼を招集。その決断は大当たりだった。
かつてユース代表で活躍した西田は、AKATSUKI JAPANのアジアカップ本大会出場決定に大きく貢献。平均21.0得点、7.5リバウンドを記録し、モンゴル戦とグアム戦での圧勝に貢献した。
3番ポジションで起用された彼は、このポジションでも十分な適応力を発揮し、2試合で合計13本の3ポイントシュートを沈めた。彼はWindow 3の代表候補にも名を連ねており、再び代表としてプレーするのにふさわしい存在であることは明白だ。
日本代表はWindow 3で長年のライバルである中国、そして「ブルーウルブズ」ことモンゴルと対戦予定。西田が好調を維持できるのか、あるいはさらなる飛躍を見せるのか、注目が集まる。
Sergio El Darwich(レバノン)
Sergio El Darwich は、2024年のFIBAオリンピック予選でレバノン代表のエースとしてその名を轟かせた。
1.94m(6'4")のガードは、チームのトップスコアラーとして1試合平均16.3得点、5.0リバウンド、4.0アシストを記録し、チームを準決勝進出へ導いた。
すでに11月にアジアカップ本大会出場を決めているレバノン代表だが、Window 3ではグループFでの無敗(4勝0敗)を維持するために戦う。
Window1では1試合平均13.0得点、7.5リバウンド、2.5アシスト、1.5スティールだったスタッツをWindow2で向上させてきている彼の今後の活躍にも大きな期待が寄せられている。
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